2025年2月8~9日に東京・広尾の聖心女子大学で開催した「被爆80年 核兵器をなくす国際市民フォーラム」には、2日間で会場参加が600人、オンライン参加が約300人、合わせて約900人が参加しました。大盛況のフォーラムでは、多くの市民が、様々なテーマについて学びを深め、議論しました。
- 原爆投下や核実験被害の実相をはじめとする核兵器の非人道性について多岐にわたる講演やワークショップが実施されました。継承の課題やジェンダーの視点、自然環境への影響なども挙げられました。
- そうした核の被害に対する援助や補償のあり方についても多くの企画がありました。核兵器禁止条約第6条・7条についても活発な意見が交わされました。
- 核兵器禁止条約をどう核依存国に広めるか、核抑止がもたらすリスクやそれをどう乗り越えるかについても考えました。
- その中で、とりわけ日本が置かれている東アジアにおいて、どのようにして緊張を緩和し、各国のあいだで信頼を作り、核兵器をなくしていくのかが議論されました。
- そこにおけるそれぞれのコミュニティや地域、市民社会の役割・実践のあり方も語られました。
成果物としては、まず「被爆 80 年 核兵器の非人道性を学び、伝えるために」という文章を発表しました。この文章を通じて、私たちはヒバクシャの声を国内外に広め、「核と人類は共存できない」との信念を世界に伝えていきます。被爆者と若い世代が一緒に対話をするというHIbakusha Dialogueの取り組みも進めていきます。
それに加え、「核被害者援助・環境修復」、「核兵器禁止条約の普遍化」、「東アジアにおける核軍縮」について提言書の作成に取り組んでいます。これらの各提言が、核兵器をなくすという私たちの目標につながっていくこと、それを実現する入口となっていくことを再確認しました。このうち「核被害者援助・環境修復」と「核兵器禁止条約の普遍化」については核兵器禁止条約第3回締約国会議に提出します。
2日間のフォーラムで明らかになった通り、核兵器のない世界をめざす日本の市民、そして世界の人々は、核兵器禁止条約を生かし育てていこうと真剣に取り組んでいます。私たちは日本政府にも、一日も早くこの条約に参加して、戦争被爆国としての役割を果たしてほしいと思います。
今回のフォーラムの成功は、協力や協賛という形でこの開催を支えてくださった多くの団体・個人の皆さまのおかげです。改めて深く御礼申し上げます。
被爆80年、核兵器をなくすための時代の転換点をここから作り出していきましょう。
一般社団法人核兵器をなくす日本キャンペーン




